あんたのかわり

空はあきれるほど 青く澄んでいて

真っ白い太陽は 痛いくらいあたしを照らす

 

あたしは生きている あの夏の日はもう

遠い昔のようで鮮明に残っている

 

夢の中に 出てきたあんたは  

あいかわらず うじうじしていて

ずるい人 勝手にいなくなったのに

 

仕方ないから

 

あたしがしてあげる あんたの代わりに

あんたがしたかったこと いっぱい

旅行に行ったり 話題の映画を見たり

あんたが悔しがるくらい いっぱい

 

ねえ、気づいてなかったでしょう 

あんたはずっと突っ伏してるばかりで

ねえ、気づいてなかったでしょう

あんたの目の前に 差し出してたこの手を

 

馬鹿だなぁ…

 

あたしがしてあげる あんたの代わりに

あんたがしたかったこと

あたしがしてあげる あんたの代わりに

 

春は別れで泣いて 夏は暑さでだれて

秋は食べ過ぎておなか壊して 冬は誰かと寄り添って 

音楽を奏であって 言の葉を交わし合って

泣き怒り笑い合って そんな当たり前のことを

 

そんな当たり前のことを

そんな当たり前のことを

 

いっぱい