蝉の歌

汚い声で鳴くんです

うるさい声で鳴くんです

君に気づいて欲しくて


決められた恋じゃないから

命が尽きるその前に

ちょっと冒険するんです


苦しい声で泣くんです

君が好きだと泣くんです

ちっともこっちを向かないね


七日しか生きられないから

精一杯恋をするの

ちょっとロマンチックでしょ?



あたしが死んだその後も

きっと夏はうるさくて

蛍のように命を灯すなんて、

キレイには生きられない

それがあたしです。です。


あたしが生きているこの間にも

夏はどんどん終わって往く。

抜け殻になるその前に、

なんて、脅し文句 口にして

それがあたしです。なんです。


もしも八日目に朝を向かえられたら

誰も見たことない世界が広がって

きっと涙を流すだろう


君のいない現実に


あたしが死んだその後も

きっと夏はうるさくて

蛍のように命を灯すなんて、

キレイには生きられない

それがあたしです。あたしなんです。


それがあたしです。あたしなんです。